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第26回医療マネジメント学会

2024年6月21・22日、福岡国際会議場で開催された第26回医療マネジメント学会で発表しました。

カウンセリングを提供する中で、看護管理者の悩みに関わりその内容を分析し発表しています。

テーマは「相談内容から見る看護管理者への支援の展望~外部コンサルタントの立場から~ です。

発表の概要です。

「ナースにこそケアをwith」を設立以降、カウンセリングを利用した看護管理者は多く、全体の44.8%に上ります(2023年1月~2024年1月)。看護管理者の内訳では、看護部長・訪問看護ステーション管理者などトップマネージャー最も多く全管理者の40%でした。

カウンセリングを利用したのは「相談できる場所がなかった」、「立場上(職場で)話せないことがあった」といった理由でした。

職位別の相談内容では、全職位で人間関係などのメンタルへルスに影響を及ぼす内容が上がり、職位が上がることに具体的な「看護管理上の問題」が増えコンサルテーションの様相が強くなっていました。

看護管理者への支援の特徴としては、管理者として自信が持てずメンタルヘルスに影響を及ぼしていたことから、看護管理に関する専門的知識だけでなく情緒的支援が必要と考えられました。

また、他者に相談することで情報的サポート、情緒的サポート、評価的サポートといった支援が得られことから、一人で悩むのでなく他者のに相談することで看護管理者のもつ能力が十分に発揮できるのではないかと考えます。

専門看護師には「コンサルテーション」の役割があります。しかし、「看護管理」は学術的に専門分野があるにもかかわらず、コンサルテーションについては方法が確立されていません。多くは組織内の上司や同僚、自分の友人に相談していると考えられます。その場合、相手の都合に合わせたり、「看護管理上の問題解決」と「情緒的支援」の双方を得られるとは限りません。

外部に安心して相談できる場所があれば、看護管理者が自らの求めに応じて相談・支援を受けられるのではないかと考えます。